2014年11月30日日曜日

第8回北九州哲学カフェ開催報告

11月29日18:00から、黒崎ひびしんホールにて第8回北九州哲学カフェを開催いたしました。参加人数は4名でした。

テーマは、「『子どものための哲学』とは?」でした。「子どものための哲学」に関するさまざまな書籍を参考にしながら話し合い、最後になぜ子どもに哲学が必要なのかということを3点にまとめていきました。さまざまな事例も出ていましたが、ここでは割愛させていただきます。

1点目は、「自分に先入観があることに気がつくこと」です。先入観(あるいは思い込み)は誰にでもあり、その人の生活経験の積み重ねによって築かれるものですが、この先入観はその人の自由な思考の流れを阻害しています。他の見方や考え方ができるはずなのに、先入観があると妨げられてしまいます。先入観を取り除くことはできなくても、自分が先入観を持っていることに気がつくことはできます。そのためには、自分が何を考えているかということについて考えることが必要なのです。

2点目は、「正しい答えは1つではないことに気がつくこと」です。どんな対象もさまざまな要素から成り立っています。私たちは、さまざまな要素から成り立っている対象物を、さまざまな角度から眺めることができます。私たちはしばしば自分の位置から見た対象が正しいと思い込み、往々にして他の見方を否定あるいは排除してしまいがちです。他の見方もあるのではないかと気がつくことが大事です。また逆に、私たちはある見方が正しいものとして他から押しつけられることがあります。その見方が本当に正しいのか、他の見方もあるのではないか、私たちはたえず吟味していく必要があります。

3点目は、「世界にさまざまな問題があることに気がつくこと」です。実際、私たちが生きている世界はさまざまな問題に満ち溢れています。その問題は、学校の試験のように文章となって私たちの目の前に現れるわけではありません。私たちの意識が問題に焦点を合わせない限り、このような文字に書かれていない問題に気がつくことはありません。問題に気がつかなかったり、気がついても無視したり、他人に押しつけたりすると、私たちは問題を解決する能力を養うことができません。子どもの頃に目に見えない問題に気づき解決していく能力を養うことによって、大人になったときにより一層困難な問題に気づき解決していくことができるようになるのです。私たちは問題に気づき解決していくことで日々成長しているのです。

これらの3つの結論を出したところで、会場から「いや、哲学をしないという選択肢も子どもたちにあるのでは」という意見が出されました。なかなか面白い意見でしたが、時間が尽きてしまいました。「哲学しない自由」について考えてみてもいいかもしれませんね。

参加された皆様、お疲れ様でした。

2014年11月3日月曜日

第8回北九州哲学カフェのお知らせ

第8回北九州哲学カフェを下記のとおり開催いたします。
  
今回は「『子どものための哲学』とは?」と題して、
子どもたちが哲学することの意味について話し合っていきたいと思います。
  
哲学の専門的な知識は必要ありませんので、お気軽にお越しください。
  
日時:2014年11月29日(土)18:00~20:00
会場:黒崎ひびしんホール 会議室D (JR黒崎駅から徒歩約10分)
テーマ:「『子どものための哲学』とは?」
参加費:無料
定員:10名程度
主催:北九州哲学研究会
参加申込方法:下の「参加申込フォーム」からお申し込みください。
  
  参加申込フォーム